ニコンから新登場した一眼レフカメラニコンD3500。
一眼レフカメラをお探し中で「ニコンから新しいカメラだ出た! D3500買おっ!」という安易な考えには注意が必要。
いきなりですが、出たばかりのカメラを買うのは絶対にお勧めしません。
その理由は出たばかりのD3500のスペックに割高感があること。そしてD3500のひとつ上のランクに位置するD5600と価格が近いので買うならD5600の方をオススメしたい点。
今回はこのD3500は一体どういったカメラなのかを価格帯が近く見た目もよく似たD5600と比較した記事となります。
▼2019年4月現在 家電量販店の価格比較
D3500 | D5600 | 価格差 | |
ボディ単体 | ¥55,110 | ¥77,000 | +21,900 |
AF-P 18-55レンズキット | ¥69,390 | ¥79,490 | +10,100 |
ダブルズームキット | ¥94,770 | ¥89,770 | -5,000 |
ダブルズームキットはD5600の方が安いという逆転現象が起こっております。
ニコンD5600にあってD3500に無いモノ
ニコンD3500はD5600よりも下のクラスに位置する一眼レフカメラです。
- D500
- D7500
- D5600
- D3500 ←最下位クラス
D3500はニコンDXフォーマットで最下位クラスの入門用カメラの位置づけ。D5600とは階級からして異なります。
写真の写りを決める『イメージセンサー』と『画像処理エンジン』に関してはD3500とD5600はほぼ同じものが使われているので、カメラ単体で見た“撮れる写真のクォリティ”は同等だと思ってください。
D3500とD5600は写りこそ同等ですが、カメラボディー周りの機能面で格差をつけております。ざっとあげてみると・・・。
- バリアングルモニター
- タッチパネル
- AFセンサーのグレードの違い
- 外付けマイクが使えるか否か
- ファンクションボタンの有無
こんな感じでD5600では便利な機能として備わっているものもD3500には省かれています。このカメラボディー周りで差をつけているんですね。
D3500かD5600、どっちのカメラを選択するかの決め手はこれらの機能が必要かどうかで決めましょう。
D3500よりD5600をおすすめしたい5つのポイント
① ニコンD3500はバリアングルではなく完全固定
D5600にあってD3500無い機能で1番の大きな違いはこの「バリアングル液晶」です。
最近のカメラは液晶画面をいろんな方向へ向けることができる「バリアングル」や「チルト」機能が備わっているのが当たり前となってきてますが、ニコンD3500の液晶画面は角度をつけることができない完全固定の液晶画面となっています。
ファインダー覗き込みながらこのようなローアングルを狙うのは少々困難ですよね。
背面液晶を動かせることでアングルのバリエーションが増えるほかに、自撮りができるところも大きなポイント。
D5600はバリアングル液晶なので液晶画面をぐるっと前に向けられるので簡単に自撮りができます。D3500の液晶画面は完全固定で動かないので自撮りをするのは非常に難しい。
液晶画面が動かすことができるカメラをお考えであればD3500は選択肢から外れてしまいます。
② D3500の液晶画面はタッチパネルではない
D3500の液晶画面はタッチパネルではありません。
僕にとってタッチパネルはそこまで必要とするものではないんですが、D5600の違いとしてとりあえず書きました。
タッチパネルの利点を強いて言うなら、背面液晶を見ながらのライブビュー撮影で液晶画面に触れてシャッターを切る「タッチシャッター」ができるところ。
指で触れたポイントにピントを合わせてシャッターを切れるので、ピントの照準を十字キーを押して合わせる手間がかからないというぐらいですかね。
タッチシャッターは自撮りでなかなか便利だったりします。
③ オートフォーカスセンサーのグレードが違う
D3500に搭載されているオートフォーカスセンサーはD5600よりも下位グレードのセンサーを使っております。
上の図はファインダーを覗いた時に見えるAFセンサーの点です。
D3500のオートフォーカスセンサーは11点しかないのに対してD5600のオートフォーカスセンサーは、フルサイズカメラD610やDfに使われているものと同じ高密度39点のセンサーが搭載されています。
オートフォーカスセンサーのグレードが違うと、測距点の数が多くなりカバーできる範囲の広さも変わってきます。
- オートフォーカスの測距点の数
- カバーできる範囲の広さ
決してD3500のオートフォーカスセンサーがダメというわけではなく、止まっている静止した被写体ではセンサー性能の差は感じられないが、動いている被写体を追いかけるとなるとD5600のセンサーの方が捕捉性能が高くなります。
④ D3500には外付けマイクを接続することができない
一眼レフで動画撮影をするなら『集音』にもこだわりたいところですが、D3500には外付けマイクを接続する端子が装備されていません。カメラに内蔵されているモノラルマイクで集音します。
外付けマイクが使えないことで困ることは『風防(ウインドジャマー)』が付けられない点。
もう一つはステレオ収録ができないという点です。
- 風切り音を軽減する風防をつけることができない
- ステレオ収録ができない
風防(ウインドジャマー)をつけることができない
風防とはマイク本体に取り付ける“毛で覆われたフサフサ”したやつです。
D3500は内蔵マイクオンリーなのでこの風防をつけることができません。
マイクに風防をつけることで直接風がマイクに当たることを防いでくれるので、風が吹いた時に鳴る「ゴボボボーッ!」という音を軽減してくれる働きがあります。
風が吹くことがない屋内での収録ではそこまで必要ないですが、屋外は風防がないとまともの集音することができません。風が吹くたびに「ゴボボボーッ!」と鳴るので撮りたい音も撮れないんですよね。
マイクに風防はマストアイテムでございます。
風防を使うには外付けマイクが必要なので、使用できないD3500はマイナスポイントとなります。
ステレオ収録ができない
D3500の内蔵マイクは“モノラル”マイクなので、左右2つのマイクから同時に集音する方式の“ステレオ”マイクではありません。
モノラルとステレオの違いを簡単に整理しますと、モノラルマイクというのは1つのマイクを使って音を収録するのに対しステレオマイクは2つのマイクを使って同時に2種類の音を収録します。
- モノラルマイクは1つの音だけ収録
- ステレオマイクは同時に2つの音を収録
人が話す声を撮るだけならモノラルマイクでも十分です。
ステレオマイクでできることは左右2つのマイクが装備されているので、左から右へ流れる音を別々に収録でるので、音に『立体感』を付けられるのが特徴。
その場の臨場感を音で表現できるのがステレオマイクの良いところであります。
⑤ D3500にはファンクションボタンが無い
ファンクションボタンとはよく使う機能を割り当てて自分好みに使いやすくするカスタムボタンのこと。
D5600にはカメラを構えた時に左手親指あたりの位置にファンクションボタンがあって、僕はそこに『ISO感度』を設定できるようにしております。
ですがD3500にはこん便利なファンクションボタンが無いんですよね。前回のD3400にはついていたのですが、なぜか後継機にD3500には装備なし。残念な退化でございます。
D3500よりD5600がおすすめな理由 まとめ
ということで、新登場の一眼レフD3500とD5600を比較してみた記事でした。
出たばかりのD3500はまだ値段が落ち着いていないので割高。D5600と比較して位置付けが違うので機能面ではD3500は格下なんですよね。
D3500とD5600は価格差がまだそこまで無いので今買うならD5600を絶対的に推します。
- バリアングルモニターではない
- タッチパネル非搭載
- オートフォーカスセンサーが格下
- 外付けマイクが使えない
- 便利なファンクションボタンが無い
たとえばの話になってしまいますが、ニコンD7500
とりあえず、D3500を狙うならもう少し価格が落ち着いた方がよろしいかと思います。
今あるカメラを売却してお得に買い換える方法!
カメラやレンズは中古市場は大きいのでどんなに型が古くなった型落ちカメラでも壊れていない限り買い取ってもらえます。
カメラの買い換える場合は必要でない限り今あるカメラを売却して新しいカメラを購入するのが最もおすすめ。というか、僕はいつもそうして新しいカメラを新調しております。何台もカメラいらないので。
たとえばニコンD3300からニコンD5600に買い換える場合。D5600の新品価格は約6万円でD3300を買取業者で査定してもらうと18,000円で買い取ってもらえるようです。
単純計算で買取価格を差し引いてD5600を42,000円で買うことができます。
D5600からステップアップするときもD5600を下取りすればまた新しいカメラが安く買えるんですよね。
なのでいらなくなったカメラやレンズは持っていても仕方がないので値段が付くうちにサクッと売却して、新しいカメラレンズを買っちゃいましょう!
カメラを店舗に持っていくのがめんどくさいけど「アローズ」なら自宅にいながら宅配買取ができるので便利。専用梱包材も無料で送ってもらえます。