今使っているカメラがDXフォーマット(APS-Cサイズ)のカメラだとしても、将来FXフォーマット(フルサイズ)に移行を考えているならば、そろえるレンズはFXフォーマットに対応したレンズを購入しておこうというお話は以前こちらの記事でしました。
せっかく買い揃えたレンズもDXフォーマット専用のものだと、今後カメラをFXフォーマットに買い換えた時に、買い揃えたレンズ資産を生かすことができません。
DXフォーマット専用レンズはFXフォーマットカメラでは使うことができない!
しかし、広角レンズに関してFXフォーマット対応レンズは焦点距離16mm前後からスタートとなるズームレンズしかラインナップがありません。
焦点距離16mmはDXフォーマットのカメラで使用すると、フルサイズ換算24mm相当なのでそこまで広角の画角が得ることができない・・・。
最低でもDXで使うなら広角端の焦点距離12mmが欲しいところ。
焦点距離 × 1.5 = DXフォーマットの画角(フルサイズ換算)
広角レンズはDXフォーマット専用のものを買うしかありません。
将来、FXフォーマットを考えているなら無駄にDXフォーマット専用レンズを買いたくないですよね。レンズ代はバカになりません。
ということで、今回はリーズナブルでお手頃な広角ズームレンズをご紹介したいと思います。
コスパ抜群 リーズナブルなDX専用広角ズームレンズ3選
今回紹介するDXフォーマット専用レンズ3つはこちら。
ニコン | タムロン | シグマ |
AF-P DX NIKKOR 10-20mm f/4.5-5.6G VR | TAMRON AF10-24mm F3.5-4.5 DiII VC HLD | SIGMA 10-20mm F3.5 EX DC HSM |
焦点距離:10mm-20mm | 焦点距離:10mm-24mm | 焦点距離:10mm-20mm |
開放絞り値:f/4.5-5.6 | 開放絞り値:f/3.5-4.5 | 開放絞り値:f/3.5 |
フィルター径:72mm | フィルター径:77mm | フィルター径:82mm |
230g | 440g | 520g |
ニコン AF-P DX NIKKOR 10-20mm f/4.5-5.6G VR
2017年6月に販売されたばかりの比較的新しいレンズでオートフォーカスに爆速ステッピングモーターを使ったAF-Pレンズになります。
小型軽量、爆速オートフォーカスが頼もしい
こちらのレンズは僕も密かに狙っているレンズでして、広角端の焦点距離が10mm(換算15mm)なので十分に広い画を撮ることができます。
広角レンズって前玉レンズが大きくて飛び出しているものが多いですが、このレンズととてもコンパクトで軽量。レンズ重量なんと約230g。
しかも最近のニコン一眼レフレンズに採用され始めたステッピングモーターのおかげで、シャッターボタン半押しの瞬間にピントが合う爆速のAFが搭載されています。
レンズ本体は安いなりのチープな作り
安価な広角ズームなのでいたるところにコストカットが見られます。
- ズーム全域で開放絞り値が暗い
- 望遠端が20mmで少し短い
- プラスチックマウント
- ボタン類がいっさい無し
広角ズームレンズの中では一番末っ子のカテゴリーなので仕方がないところではありますが、全体的に“割り切った感”があるレンズという印象。
値段も比較的安いので、今後のFXフォーマット移行へのつなぎとしてはちょうどいいんじゃないですかね。
タムロン 10-24mm F/3.5-4.5 Di II VC HLD (Model B023)
続きまして、次はサードパーティ製のタムロンの広角ズームレンズです。
別にニコンのレンズしか使えないということはありません。ニコン以外のメーカーレンズに視野を広げるといろいろと良いレンズを見つけることができます。
『ニコン用』または『Fマウント対応』という記載があればニコンの一眼レフカメラでも使うことができるので気をつけてチェックしておきましょう。
サードパーティー製(ニコン以外)のレンズを購入するときは『ニコン用』『Fマウント対応』の記載があることを確認!
開放絞り値が明るく焦点距離24mmまでカバー
ということでこちらのタムロン製の広角ズームレンズ。先ほど紹介したニコンのレンズよりも優れている点がいくつかありあります。
- ズーム全域で開放絞り値が明るい
- 望遠端が24mm(換算36mm)
ズーム全域の開放絞り値が先ほどのニコン広角ズームレンズより絞りを開けることができるので明るく写真を撮ることができます。
開放絞り値が明るいと露出を決めるときにいろいろと有利になります。
ようは絞りをより開けることで光を多く取り込めることができ、その分シャッタースピードを速くすることができたり、無駄にISO感度を上げずに済みます。
もう一つは望遠端が焦点距離24mm(換算34mm)までカバーしている点。
時には標準焦点域で撮影したい場面に遭遇するので、その度にレンズに交換するのもめんどくさいんですが、望遠端が24mm(換算34mm)までカバーしていると何かと便利。先ほどのニコン広角ズームでは20mm(換算30mm)までなので、望遠端でも画が広すぎるんですよね。
焦点距離24mm(換算34mm)まで寄ることができるのは重要なポイントです。
シグマ 10-20mm F3.5 EX DC HSM
最後にシグマ製の広角ズーム。前の2つのレンズと比べて販売時期が2009年と古くはなります。
ズーム全域で開放絞り値F3.5が魅力
このレンズの特徴は何と言ってもズーム全域で開放絞り値がF3.5というところです。
通常のズームレンズは望遠側にズームすればズームするほど開放絞り値が大きくなり、暗くなってしまうのものなのですが、このレンズは望遠しても絞り値はF3.5。焦点距離のどこを使っても開放絞り値がF3.5なんです。
最初に紹介したニコンのAF-P DX NIKKOR 10-20mm f/4.5-5.6G VRは望遠端20mmでは開放絞り値F5.6に対して、こちらのシグマのレンズ同じ20mmで絞り値をF3.5まで開けることができます。
その差、1段と1/3です。この差は非常に大きい。
シャッタースピードで約2倍速くすることができるので、撮影の自由度が広くなりますね。
開放絞り値がF3.5と明るいので、撮影表現の範囲が広がる!
望遠端は20mmまで
ニコン純正と同じく望遠は20mmまでしかできないので、もう少し寄りたい場面に遭遇すると思います。
広角レンズでも、やっぱり24mm(換算34mm)まで望遠できるレンズの方が何かと使い勝手が良く便利です。
重くてフィルター径がでかい
今回紹介た広角ズームレンズの中でシグマのレンズがもっとも重く、重量は約520gあります。
最初のニコン広角ズームの2倍以上の重さがあるんですよね。この点が有りと捉えるか無しと捉えるか。
あとフィルター径が82mmと結構でかい部類なので、保護フィルター等が割高になります。余計な出費がかかりますね。
DXフォーマット専用 広角ズームレンズまとめ
今はDXフォーマットのカメラを使っていて将来FXフォーマット(フルサイズ)へ移行を考えているけど、極力DXフォーマット専用レンズにお金を使いたくない方。
だけどFXフォーマットに対応した広角レンズはDXフォーマットのカメラでは広角の画角は得られません。
今回紹介した広角ズームではあまりお金をかけることなくリーズナブルに広角が得られるレンズを紹介しました。
ということで、オススメDXフォーマット広角ズームのおさらい。
▼ニコン AF-P DX NIKKOR 10-20mm f/4.5-5.6G VR
- 軽量コンパクト
- 値段が安い
- 開放絞り値が暗い
▼タムロン 10-24mm F/3.5-4.5 Di II VC HLD (Model B023)
- 望遠端が24mmまでカバー
- 広角開放絞り値がF3.5
▼シグマ 10-20mm F3.5 EX DC HSM
- ズーム全域で開放絞り値がF3.5
- レンズ本体が重くフィルター径がでかい