写真の撮り方

【絞り優先オートとは?】自在にボケをコントロールできる おすすめ撮影モード

どうも、へちま(@hechima_papa)です。

フルオート設定での撮影に飽きた頃、そろそろ絞り値やシャッタースピードなど露出を自分自身で決める撮影に興味を持たれると思います。

そこで4種類ある撮影モード「P・S・A・M」の出番です。

だけど、どういうシーンでその撮影モードを使えば良いかわからない!

へちまくん
へちまくん
極論、「絞り優先オート(A)」だけ使えればOKなんだよね!」

絞り優先オート(Aモード)は絞り値を撮影者自身で決めて、シャッタースピードをカメラ任せのオートにする撮影モードです。※キヤノンAvモードと表記

 

絞りを自分で決められるので、絞りを開けて背景をボかした写真

背景がボケた写真

しっかりと絞って手前から奥までピントが合うパンフォーカスで撮影したりなど

手前から奥までピントが合う

絞り優先オートではこのように絞りをシーンに合わせて設定できるので、自在にボケをコントロールできるおすすめの撮影モードです。

ということで、今回はイチオシの撮影モード「絞り優先オート」について解説していきます。

絞り優先オート(Aモード)とは

モードセレクトダイヤル撮影モードの設定ダイヤル

絞り優先オート「Aモード」とは、絞り値を自身で設定してシャッタースピードをカメラに決めてもらうモードのこと。

絞りを絞ればカメラが自動でシャッタースピードを遅くして、逆に絞りを開ければシャッタースピードが速くなり適切な明るさにしてくれるのが絞り優先オートです。

デジタルカメラには4種類の撮影モードがあります。

  • P プログラムオート
  • S シャッター優先オート
  • A 絞り優先オート
  • M マニュアル露出

デジタルカメラは適正露出(写真の明るさ)を導き出すために「絞り」「シャッタースピード」をコントロールします。

絞りまたはシャッタースピードを自分で設定するのか、もしくはカメラ任せのオートにするのか決めるのが撮影モードになります。

へちまくん
へちまくん
各撮影モードをまとめると以下の通り!
撮影モード絞りシャッタースピード
P(プログラムオート)オートオート
A(絞り優先オート)マニュアルオート
S(シャッター優先オート)オートマニュアル
M(マニュアル露出)マニュアルマニュアル

キヤノンでは絞り優先オートを「Av」、シャッター優先オートを「Tv」と表記しております。

4種類ある撮影モードから今回おすすめしたいモードなのが絞りを自分で設定できる「絞り優先オート(A)」です。

やはり一眼レフやミラーレスでで撮影する写真はスマホカメラでは表現しづらい「ボケ」が作れるのが醍醐味。

その「ボケ」を自在にあやつれるのが「絞り優先オート(A)」なのです。

絞り優先オート(A)とは

絞り値を自身で設定しシャッタースピードをカメラ任せにする撮影モード。絞りを自分で決められるのでボケを自在にあやつることができる。

 

ISO感度はオートにしておこう!

絞りとシャッタースピードの他に、写真の明るさを決める要素で「ISO感度」があります。

ISO感度を高く設定すれば光量が少ないシーンでシャッタースピードを速くすることがで切る反面、写真にノイズがのる副作用があります。

シーンに合わせて適切なISO感度を設定したいところですが、あれもこれも設定する項目が増えると失敗する原因となるので慣れないうちは「ISO感度オート設定」をしておきましょう。

設定の際はISO感度の上限を6400、シャッタースピードの低速限界を1/125ぐらいにしておけば、極端に真っ暗でないかぎりどんなシーンでも対応できます。

絞り優先オートで「ボケ」をあやつる

絞りボケはとても親密な関係にあります。

絞りを開ける絞りを開ける F2.8
絞りを絞る絞りを絞る F22

上記の画像を見てみるとレンズの中心部の穴が大きくなったり小さくなったりしているのがわかりますか?

この部分がレンズの「絞り」という部分です。

絞りを開けばピントが合う前後の範囲が狭くなり「ボケやすく」なり、逆に絞るとピントが合う前後の範囲が広くなり「ボケにくく」なります。

  • 絞りを開ける(F値が小さい) … ボケやすい
  • 絞りを絞る(F値が大きい) … ボケにくい
へちまくん
へちまくん
この「ボケ」を自在にコントロールできるのが絞り優先オートを使う理由なんだ!

 

知っておきたい知識「被写界深度」

絞りの大小によってピントが合う前後の範囲が変わると説明しましたが、この前後の範囲のことを「被写界深度」と言います。ピントが合う前後の範囲が狭いと「被写界深度浅い」、その逆で範囲が広がると「被写界深度が深い」と言います。
たとえば絞りを開けるとボケやすくなるので「被写界深度が浅い」と表現します。

背景をぼかしたい時は絞りを「開ける」

絞りを開ける(F4.0)焦点距離70mm , 1/350sec , f/4.0 , ISO200

写真のように主題のアジサイを目立たせてたい時は絞りを開けて被写界深度を浅くし、背景をぼかして撮影します。

 

すみずみにピントを合わせる時は「絞る」

パンフォーカス焦点距離24mm , 1/320sec , f/11 , ISO160

絞りを絞ることで被写界深度は深くなり前後でピントが合う範囲が広くなります。

上の写真は絞りをF11に設定し、手前にある街灯の垂れ幕と背景の城にもピントが合っている状態で撮影をしました。

知っておきたい知識「パンフォーカス」

絞りを絞ることで被写界深度を深くし近くのものから遠くのものまでピントが合っているように見せることを「パンフォーカス」といいます。あらかじめ絞っておくことでピントを合わせる手間が省ける利点あるのでスナップ撮影で有効であったり、風景写真でも用いられることもある。

被写界深度目盛でピントが合う範囲を知る

被写界深度目盛被写界深度目盛

少し脱線してしまいますが、被写界深度を知ることができる「被写界深度目盛」についてお話です。

へちまくん
へちまくん
最近ではオートフォーカスでピントを合わせることが多くなっているので、被写界深度目盛を見かけることが少なくなってきたよね

今では見かけることが減った被写界深度目盛ですが、マニュアルでピントを合わせるレンズでは被写界深度目盛でピントが合う範囲を知ることができるのでとても有効的。

この被写界深度目盛を理解すればピントとボケの関係を深く知ることができます。

被写界深度目盛被写界深度目盛

上の画像を見てみると絞り値を「F8」でピントの距離を「5m」に設定しています。

この状態でピントが合っているように見える前後の範囲でる被写界深度は、カメラから「2.5m付近から無限遠」であることがわかります。

被写界深度目盛には「22・16・11・8・4・4・8・11・16・22」と目盛が刻まれており、この数値が絞り値にリンクしてピントが合う範囲を距離目盛でわかる仕組みです。

へちまくん
へちまくん
たとえば絞り値を「F11」に設定すれば被写界深度は「2mから無限遠」になるのはわかるかな?

逆に絞りを開けて「F4」だと被写界深度が約3mからになりますが、無限遠∞までは届かないので、遠い所にはピントが合わないということになります。

被写界深度目盛をみるとことで、絞りを絞ればピントが合う範囲が広くなり、絞りを開ければ範囲が狭くなることが理解できますね。

絞りとボケの関係
  • 絞りを開ける(F値が小さい)…ボケやすい
  • 絞りを絞る(F値が大きい)…ボケにくい

絞り優先オートは適正露出にしやすい

4種類ある撮影モード(P・S・A・M)の中でもプログラムオート P を除いて、絞り優先オートA は適正露出にしやすいモードであります。

その理由に、選択できる絞り値よりもシャッタースピードの方が設定の幅が非常に大きからです。

設定できる絞り値の範囲は使用するレンズによって決められており、絞り値がF4からF22のレンズであれば6段分設定できます。

F4F5.6F8F11F16F22

ではシャッタースピードではどうかというと、使用するレンズに関係なくシャッタースピードが決められます。

段で表すと18段分設定できることになります。

30秒15秒8秒4秒2秒1秒1/21/41/8
1/151/301/601/1251/2501/5001/10001/20001/4000

どの絞り値を選んでもカバーできるぐらいシャッタースピードの範囲が広いので露出を外すことはほとんどありません。

へちまくん
へちまくん
逆にシャッター優先オートは露出を外すことがあるので気をつけよう!

シャター優先オートでシャッタースピードを極端に遅すぎたり速すぎたりすると、レンズの絞り値が対応できる範囲を超えてしまい適正な露出を得られない場合があります。

シャッター優先オートは、設定できる範囲は30秒から1/4000秒と広範囲なのでレンズの絞り値が対応しきれず適正露出を外すことがあるので注意。

 

シャッタースピードを遅くしたいなら絞れば良い

滝の流れる表現は絞りを絞ってシャッタースピードを遅くするシャッタースピード0.4秒 , f/16 , ISO100

滝や水の流れる表現でよく用いられるシャッタースピードを遅くする撮影法ですが、これも絞り優先オートでシャッタースピードをコントロールして撮影ができます。

上の川の写真は絞りをF16まで絞ることでシャッタースピードを0.4秒まで遅くなるように撮影してみました。

絞り優先オートは、撮影者が設定した絞りによってカメラがシャッタースピードを自動的に適切露出に合わせてシャッタースピードが決められます。

要は絞りを絞ってやればシャッタースピードが遅く設定されるということです。

へちまくん
へちまくん
「絞り優先オート」でもシャッタースピードをあやつることができるんだよ!
動きを表現するスローシャッターシャッタースピード1秒 , f22 , ISO100

こちらの写真もF22まで極限し絞り込んでシャッタースピードを1秒にし、あたかも高速で走る乗り物のようにな表現ができました。

要点まとめ

絞り優先オートでもシャッタースピードをコントロールすることができる。

  • 絞りを絞る…シャッタースピードが遅くなる
  • 絞りを開ける…シャッタースピードが速くなる

まとめ

今回は「【絞り優先オートとは?】自在にボケをコントロールできる おすすめ撮影モード」について書きました。

絞り優先オートでは「絞り」が設定できるので被写界深度をコントロールし、ボケを自在にあやつることできる撮影モードです。

ボケだけではなく、絞りの大小によってカメラがオートで決めるシャッタースピードも思いのまま支配下に置くこともできます。

へちまくん
へちまくん
1番万能な撮影モードが「絞り優先オート」なんだよ!
ボケと明るさと色
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