サブカメラとして僕の所にやってきたニコンD5600。
1ヶ月ほど使ってみてニコンD5600の僕的に『いただけなかった部分』をひねり出した記事を以前書きました。
正直な感想としましてD5600は非常に出来が良い一眼レフカメラなので『後継機なんかいらなくね?』というのが本音。
グリップもニコンが最近新しい一眼レフに積極的に取り入れている『モノコック構造』のおかげで深くて握りやすいし。
オートフォーカスもキットレンズのAF-Pレンズが調子いいので、バシバシ決まって爆速。
ファインダー像が暗いけどこのクラスの一眼レフはペンタミラーがお決まりなので、明るくて大きなペンタプリズムを採用する下克上は起こらないと思うので仕方無し。
ということで、ニコンD5600はこのクラスのカメラとして、最高のスペックをつぎ込んでいるので、僕にとっては非常に高評価のカメラなのである!
でも、1つだけ致命的にダメなとろころがあるんです。
ダメダメなライブビュー時のオートフォーカス
ライブビューというのは光学ファインダーではなく、背面の液晶画面を確認しながら撮影すること。
ニコンの一眼レフカメラすべてに言えることなんですが声を大にして言いたい。
ライブビュー時のAFがメッチャ遅い
ライバルメーカーであるキヤノンが出来てなんでニコンが出来ないの?
これだとユーザーが離れていっちゃいますよ。 この部分においてキヤノンに完全に周回遅れにされている。
オートフォーカス方式に問題
このライブビューオートフォーカスの方式ってファインダーを覗いての撮影の時とオートフォーカスの方式が違うんです。
一眼レフカメラは通常撮影時、レンズから取り込んだ画をカメラ内部のミラーを介してファインダーとオートフォーカスを動かす『AFセンサー』に反射させて画を送ります。
AFセンサーを使ったオートフォーカスは位相差方式と呼ばれる方式で、ピントを合わせたい被写体との距離を測定して瞬時にピントを合わせることができることができます。
対してライブビューの時はミラーを上げてイメージセンサーに直接を取り込んで撮影を行うので、『AFセンサー』に画が反射されず無効になります。
ライブビュー時は位相差方式が使えなくなるので、代わりにコントラスト方式と呼ばれる合わせ方に切り替わります。
ピントレンズを前後に動かして1番コントラストが高い部分を探りながら合わせる方式なんですが、これが位相差方式と比べて超鈍足なんです。
- ファインダー:位相差方式は早い
- ライブビュー:コントラスト方式は遅い
これがニコンのカメラですが、キヤノンの一眼レフはこれの対策が練られている。
キヤノンはライブビューでも位相差方式
キヤノンの一眼レフカメラにはデュアルピクセルと呼ばれる独自のオートフォーカス技術を採用しています。
ここでは難しいことは語りませんが、ようはミラーが上がってAFセンサーが使えなくてもイメージセンサーでも高速の位相差方式が使えるんだよってことです。
イメージセンサーに位相差センサーを組み込まれているものを『像面位相差AF』というのですが、今のミラーレスには当たり前のように使われているものなんですよね。
一眼レフをもっとカジュアルに使いたいユーザーや動画撮影にもとても有利なもので、今のトレンドみたいなものなんです。
ですが、ニコンは頑なにこの『像面位相差AF』を拒みます。
ニコンは一眼レフに像面位相差AFを採用しない?
像面位相差AFは画素の一部をAFセンサーに使うので、AFセンサーに使われる画素は画が読み取れない欠損画素となります。
像面位相差AFを採用すると画質低下を招く可能性があるかもしれないらしい。
これを嫌ってニコンD850に像面位相差AFを見送られてようなんですが、ニコンのこだわりなんですかね? 一眼レフは頑なにこの『像面位相差AF』を嫌がっているような気がします。
ニコンD850のコンセプトは“高精細”なので欠損画素があるイメージセンサーを嫌う気持ちはわかります。
だとしたら、気軽に撮影をコンセプトとしたエントリー向けのD5000系やD3000系の一眼レフカメラに採用すればいいのではないか?
ぜひ後継機のニコンD5700(仮)に採用していただきたい!
まとめ
カメラメーカーとしてニコンの未来が少し心配。
ニコン唯一のミラーレス『ニコン1』の開発が止まってる気がするし、期待されていた1インチコンデジの『DLシリーズ』も発売延期からの中止。
このままと他のメーカーに差がつくばかり・・・。
ニコンは本当に素晴らしい一眼レフを作ります。
スペックだけ良いこだわりの一眼レフもいいですが、もっと使いやすく、古臭い一眼レフじゃなくてカジュアルに!
ミラーレス作る気がないならエントリー向け一眼レフのD5000系とD3000系に頑張っていただきたい!